この夏の息子の成長

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夏休みが終わりましたね。

いや~長かった!(笑)

家で過ごす時間が長いと親も子供もお互いに疲れますよね。

それでも、なんとか無事に新学期を迎えらました。

また4月のように息子が荒れないか少し気にはなりますが、まあ心配しても始まりません。

デンと構えているとしましょう。

さて、息子はこの夏の間にも少しずつ成長してくれました。

その中でも特に嬉しいものが二つあります。

ドアノブを掴んでドアが開けられるように!

息子は触覚の統合の問題か、金属の感触が苦手です。

そのため、ずっと自分でドアノブを開けることができませんでした。

ドアノブだけでなく、スプーンやフォーク、ブランコの鎖なども苦手であまり触れません。

ドアを開けて欲しいときは親の手を掴んでドアに持っていき、両手を合わせて「お願いします」のポーズを取って「開けろ」というアピールをしていました。

こちらとしても彼の事情はある程度把握できていたので、「ああ、行きたいのね?わかったよ」

といった具合にその都度ドアを開けていました。

しかし今年の6月くらいに転機が訪れます。

息子君、少しドアノブに触れるようになってきました。

これはチャンス!

息子と一緒にドアノブを掴んでドアを開ける練習を始めました。

今までは親と一緒でもドアノブに触れると嫌がって手を放そうとしましたが、その素振りもありません。

息子の成長を感じ、心が温かくなりました。

それからおよそ一か月後の7月23日の朝のことです。

私は寝ぼけまなこで洗面台にいます。

息子はまだ起きてこないだろうから、今のうちにアレとコレをして…

などと考えながらヒゲを剃っていると…

「ガチャッ」

ドアの開く音がしました。

驚いて振り向くと、誇らしげで、少し恥ずかしそうな表情の息子が立っています。

ヒゲ剃りを落とし、思わず息子を抱きしめました。

寝小便でパジャマがビショビショだろうが、そんなことは関係ありません(笑い)。

「すごいね!おめでとう!」

腕の中の息子に声をかけました。

彼はこれからの人生で、何千万回とドアを開けるでしょう。

その記念すべき一回目の現場に立ち会えたこと。

また私を探してドアを開けたこと。

この日の思い出は、私の一生モノの酒の肴になることでしょう。

何度噛みしめても味の出る、とびっきり上等の肴です。

歯磨きができるように!

また、これも感覚統合の問題だと思うのですが、2年ほど息子は自宅で歯磨きが出来ていません。

歯ブラシが口に入る感触がどうにも苦手なようで、顔を背け、徹底的に抵抗します。

幸いなことに、近所に彼のような自閉スペクトラムの患者を得意とする歯医者さんがあります。

なので現在は週に一回、そちらの歯医者さんで歯を磨いていただいてますが、これがなかなか壮観です。

まず先生方4人がかりで息子を「簀巻き」にします。

簀巻きになっているので息子は文字通り、手も足も出ません。

声を上げて抵抗の意を示すこともありますが、そのまま診察台に固定されます。

そして口を開けるように促されると、観念して大人しくそのまま磨かれます。

たまに簀巻きが緩い時などはゴソゴソと腕を動かしてロックから逃れようとしますが、先生方はプロ。

流れるような連携で息子を抑え、スムーズに処置を終えます。

と、こんな調子で歯磨きが出来るのは週に一回だけなので、きっと虫歯だらけだと想像する方も多いと思います。

しかし、息子は今まで虫歯になったことは一度もありません。

これには彼の癖が大きく関わっています。

息子はシャツやタオルを嚙む事が大好きです。

すぐに服をボロボロにしてしまうので、ハンドタオルを首からぶら下げ、噛みたいときにはこのタオルを嚙むように伝えています。

恐らくは嚙むことにより、自分自身で頭蓋骨の調整をしているのだと思います。

この嚙む癖により、歯の汚れが比較的落ちやすいのだと歯医者さんも仰っていました。

歯ブラシは嫌がっても、布なら嫌がらない。

それならば…と介護現場で使われているウエットティッシュを買ってきたところ、これが大当たり。

私の指にウエットティッシュを巻いて歯を拭うのですが、意外と上手に磨かせてくれます。

たまに機嫌のよくない時には磨けない時もありますが、まあ良しとしましょう。

今までは全く自宅で歯のケアはできなかったのですから、それと比べれば雲泥の差です。

現時点では私主導で行っている歯のケアですが、今後息子が自分で行えるように。

またウエットティッシュでなく歯ブラシを使って磨いてくれるよう、徐々に仕向けて行くつもりです。

息子君、この夏にたくさん育ってくれました。

機能を獲得すると、日常のクオリティが上がるということが彼を見ていると強く感じます。

今はスムーズにドアを開けて家中好きなところへ行けるのが楽しいようです。

嬉しそうな息子の笑顔は、私にとっての宝物です。

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